平将門史跡巡り

茨城県坂東市には國王神社の他にも将門公の史跡が存在します。
まずは平将門の拠点として、宿舎や食料庫などが、設置されていた跡地島広山

こちらには石碑が建てられています。

史跡には、碑とその伝承由来を誌した副碑が建っています。碑文によると、九重の桜は、京都御所の紫宸殿前にある桜を根分けして移植したものと伝えられています。九重というのは皇居、または王宮を表す言葉といい、中国の王城の門を幾重にも造ったことから生まれたと記されています。

なお現在植えられているのは普賢像という代表的な八重桜とのことです。

続いてはこちらの

石井の井戸。

『将門が王城地を求めてこの地を見回っているうちに喉が渇いて水が欲しくなった。その時、どこからか老翁が現われ、大きな石の傍らに立っていた。翁はその大石を軽々と持ち上げて大地に投げつけると、そこから清らかな水が湧き出し、将門と従兵たちは喉を潤すことができた。
将門は不思議に思い、翁を召して「あなたはどのようなおかたなのでしょうか」と尋ねると、翁はかしこまって一首の歌を詠んだ。

久方の光の末の景うつる
岩井を守る翁なりけり

と唱じると姿を消してしまった。
将門はこの翁を祀るとともに、この大地に城郭を造ることに決めたのである。』とあります。

その井戸は現在石碑が残されております。

真言宗豊山派医王山金剛院。
こちらは平将門の菩提寺とされる延命寺というお寺です。

こちらの手水舎では将門公と言われる像が建っております。

こちらは島の薬師様と呼ばれる薬師堂。

こちらは本堂になります。

将門公は詳しい場所は特定できていないですが、石井営所の近く北山で400名ばかりの手勢で強風の中、追い風にのって10倍の敵軍と戦います。敵のほとんどが恐れをなして逃げ去ったとき、風向きが変わり自らも戦い続けた将門の馬は失速し、わずかに300名残った敵兵の矢に当たって討ち死にしたとのことです。
その後東宮（朱雀天皇）の元服の儀が紫宸殿で執り行われ、その恩赦によって将門の帰国が許されたそうです。